大切な動物(家族)の為の戦い

By マーク・ティリンジャー(Mark Tillinger)
ライデル&コーディ基金代表兼創立者

10年程前に、妻と二人で子犬をアダプション(譲渡)する事に決めました。ライデルに出会うまでは、ペットが自分の家族同様になる事を身を持って感じる事はありませんでした。しかし彼女に初めて会ったその瞬間から、目の前にいる生後2ヶ月のこの元気いっぱいなバーニース・マウンテン・ドッグの子犬は私たちの心を鷲づかみにしてしまったのです。ライデルはいつでもハッピーで人生そのものを楽しんでいる様子でした。私たちは家族となったのです。

そんな彼女がガンと診断された日は、私の人生最悪の日となりました。私たちの大切な娘はもうじき死んでしまうのか・・・それは何とも恐ろしい考えでした。彼女がいない生活なんて、想像する事もできませんでした。ガン宣告されてから、ライデルはたったの数ヶ月の命と診断されました。しかし、そのすぐ後に私たちの絶望は強い決意へと変わってゆきました。私たちはガン専門の獣医師達とチームを組み、ライデルのクオリティー・オブ・ライフ(生活の質)を守る事を第一に考えながら、ガン治療に積極的に取り組みました。彼女の身体を蝕むガンに勝つためなら、出来る事は全てやりました。そして、その過程で私たちが見た体験は私たちを永遠に変えるきっかけとなりました。ライデルは勇気と優美さを持って病と闘いました。彼女も私たちから離れたくなかったのかもしれません。私たちの大切な娘は診断の予測に反して、その後18ヶ月もの美しい犬生を過ごしたのです。私たちはそれまでの一日一日の治療の日々を「与えられ、恵まれたもの」のように、大切に過ごしました。

私は可能だと思っていたよりもずっと長くライデルと過ごせた事をとてもありがたく思っています。そして私が予測していなかったのは、彼女の犬生とその死が、私の将来にどれだけのインパクトを与える事になったかという事です。ライデルの勇気ある生きる事への戦いに誘発された私は、今までとてもうまくいっていたビジネスのキャリアを離れ、ライデル&コーディ基金(The Riedel & Cody Fund 以下、RCF)を立ち上げました。この団体で集めた基金を使い、金銭的なサポートをする事で、私とライデル以外のペットと飼い主さん達がひどい病気と戦い、一日でも長く共に過ごせるような手助けをしたかったからです。

これを書いている今日で、ちょうどライデル&コーディ基金設立から一年経ちます。最初の一年は驚く事に順調でした。私たちはペットがガンを克服する為のお手伝いをし、人々の人生を変える事ができるのです。この団体を作った時から願っていたように、私たちは動物達からの沢山の愛と勇気の物語と出会いました。しかし、思いがけず発見した事は、ペットの飼い主である人間が、自分たちのペットをガンから救う為に、勇敢にもどんな犠牲を払ってでもペットを助けようとした事です。

これらのヒーロー達は普段平凡な生活を送る人達ですが、戦う事なくして簡単にガンに負けることを断固として拒否した人達です。私たちの団体は創立してから沢山のペットとその家族への支援を行い、沢山の素晴らしいペットオーナーさん達と出会う事ができました。これらの飼い主さん達は自分や他のペット達の為に、私たちの団体からのサポートのみではなく、出来る事は全て行い、その病気と戦ってきました。その中でも記憶に残るのが、ニューオリーンズ在住のジョニー&クリスティー・スレン夫妻です。彼らの愛犬エンジェルがリンパ腫のガンにおかされた時、直る可能性が一番高いのは骨髄移植でした。骨髄移植のとてつもなく高い治療費に怖じける事なく、この夫妻は自らの結婚指輪を売り、ハネムーンの旅行をキャンセルし、家の一部を賃貸にし、車を売り、色々な募金活動をするなど、想像を絶する程の愛を行動で示しました。彼らの話を聞いた私達は、彼らが必要としていた残りの金額を提供しました。その後エンジェルは無事骨髄移植を行い、過去18ヶ月彼女の身体からはガンは見つかっていません。このスレン夫妻の素晴らしく勇敢な行為は、ここで終わってもよかったのです。しかし、それでは終わりませんでした。スレン夫妻は、骨髄移植が必要な他のペットを助ける為の努力をはじめたのです。

もう1つのヒーローはニューヨーク市出身のジェニー・スミスさんです。ジェニーさんは彼女の愛犬ソフィーのガン治療に必要なお金を持っていませんでした。ですから、「チュチュを着た犬の着ぐるみ」をかぶり10キロのマラソンに挑戦するという、なんともクレイジーな行動を起こせば、人々はソフィーの治療の為に寄付してくれるのではないかと思いついたのです。ジェニーさんの真のエネルギーと、創造力と粘り強さで、ソフィーが必要としていた治療費に使えるかなりの寄付が集まりました。治療費が払える目標額までもう少しという時に、私たちは彼女とソフィーの事を知り、残りの金額を提供しました。そしてソフィーはガンへの化学療法と放射線治療を受けたのです。エンジェルの飼い主スレン夫妻と同じ様に、ジェニーさんの場合も、話はそこでは終わりませんでした。彼女は、これらの経験から「獣医」になるという選択をしたのです。私の愛犬、亡きライデルは、きっとこれらのヒーロー達の事をとても誇りに思っていると思います。

それ以外にも、私のライデルはサリー・ラインズさんの事も、彼女のヒーローの一人だと誇らしげに言うでしょう。法律上失明しているサリーさんは、彼女の盲導犬ボニーの命がガンによって奪われる事から断固として戦いました。我々RCFによってボニーの治療費を提供された彼女は、現在その恩返しとして、知覚障害に対する意識を高める為に、地元や全米において、広報活動を行っています。

過去一年の私の新しい人生を振り返り、日々出会った沢山の勇敢な物語に出会えた事をとても光栄に思います。ペットへの愛情によって心を揺さぶられた人が素晴らしい結果を生み出す事を沢山見てきました。素晴らしい事に、各個人によって達成された目標に達成した後も、その勇敢さは続いた事です。彼らはその出来事によって、自らの人生を変え、そして周りに恩返しをしようとします。自分以外の人達が愛するペットの命を長らえられるよう助けたいと思う様になったのです。これがまさにライデルが私たちに残してくれた大切な遺産となりました。

ライデル&コーディ基金はこれからもいくつもの動物達がガンと戦ってゆけるよう活動を続けます。そして、これからも素晴らしく勇敢な人々とであい、ライデルのヒーローのリストに追加されてゆくのでしょう。一緒に、私たちの毛の生えた親友の声となり、今まで与えてもらった分、恩返しをし続けると思います。

私たちの団体ライデル&コーディ基金について興味のある方、寄付をされたい方はriedelcody.orgまでどうぞ。

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