
先日たまたま受講した犬の応急手当及び、災害対策のクラスで得た事を、ここでシェアしようと思いました。もうすでに被害に遭われた方々のお役に立てず、非常に残念ですが、まだ余裕のある地域、その他の皆さんは是非、出来る時に飼い犬・猫用の避難セットを用意しておく事をお勧めします。
今回、以下の知識を教えてくれたのは、アメリカで起きたハリケーン・カトリーナに学んだ苦い経験から、捜索&救助犬のハンドラーとして、愛犬でピットブルの捜索&救助犬の、「ダコタ」、「タホ」と共に引退するまでに計200件以上の捜索活動に活躍したクリス・クロフォードさんが作られた犬用の避難用セットの内容です。猫を飼っている方々にも使って頂けるものだと思います。
以下、英文を私が翻訳したものです。また、元々この避難セットは犬用に作られたものです。その中に「トイレの砂(猫)」など私が追加させて頂いています。
以下の避難セットの記事の転載についてのお願い
この避難セットを印刷したり、記事に転載させて下さいというお願いを頂く事があります。私が作った文章でしたら「どうぞ」と承諾したいのですが、以下の記事はクリスさんが長年の経験を重ねて作られてものであり、また彼女のNPO法人の教材にて正式に使用されているものであり、著作権は彼女の元にあります。彼女から直々に「この情報が他に転載されてゆくうちに、変更されたり間違った内容のモノになったりする可能性そしてその他もろもろ理由があり、申し訳ないけれど、こちらのサイトへのリンクのみという事でお願いします。」というリクエストを受けています。ですから、どうぞ他のサイトへの文章の転載、紙への印刷での配分は、非常に心苦しいのですが、お断りさせて頂いております。インターネットを見れない状況にある方、お年寄りの方、印刷した方が見やすいという事もあるかと思います。その方々のお手伝いが出来なくて本当にゴメンナサイ。
避難セットの作り方
避難セットは、簡単に持ち運びできて、防水の袋(バッグ、ナップサック)がよい。温度が高すぎず、寒すぎない場所に保管し、簡単に手が届く場所に保管する。中に入っている水、フード、薬などは、それぞれの賞味期間など、必要に応じて新しいものに変え、いつでも使える状態にしておく事。袋の中に、次にいつフード、水、薬等を取り替えた方がいいのか、などのメモを入れておくと分かりやすい。
- 2週間分のフード(ドライ&缶):その中に、一回にあげる分量、フードアレルギーの情報などを書いたメモを入れておく
- 2週間分の水をプラスチックの口元がしっかりしまる瓶に入れておく。
- 処方の薬:(一頭以上いる場合は)一頭一頭別の紙に、それぞれの分量、回数などを書いたメモを入れておく
- 眠りやすいように、やわらかいクッションなどが入ったケージ/クレート。それぞれのケージに連絡先を付けておく。(防水)
- リードと首輪
- トイレの砂(猫)
- ペットの応急処置手当などの方法を書いた本
- 犬の口輪(怪我をしたり、パニックになっている犬は恐怖と痛みみの為に噛む事がある為。)
- フードと水のボール
- 大好きなオモチャや、毛布など、犬が安心感を得られるもの
- 応急処置用品(小さな救急箱)

- ゴミ袋と犬の糞用袋
- 地面に埋め込む支柱(外での生活を強いられた時に、犬を繋いでおけるもの)
- 缶づめを空ける器具とスプーン
- 必要な健康診断、ワクチンなどの証明書。本人の犬へのオーナーシップを証明するもの。(マイクロチップの番号、怪我の跡などの身体的特徴を普段から覚えておく、本人と犬が一緒に写った写真等)
- 緊急用の連絡リスト:かかりつけの獣医、近郊のシェルター、保健所、ペットOKなホテルの住所など。
- 手袋
- 犬用のライフジャケット(救命胴衣)
- クレートやケージが壊れた場合に使う、針金、針金を切る時に使うペンチ、ガムテープ
- 犬行方不明用のビラを前もって作っておく
By クリス・クロフォード(Kris Crawford)
救急箱の中に入れておくもの
その他、カリフォルニア州サンフランシスコのアニマル・ケア・コントロールのホームページに掲載されていた「救急箱の中に入れておくもの」リストもこちらに載せておきます。
- 大小のバンドエード/包帯(このようなモノです)
- はさみ
- ツイーザーズ/ピンセット
- 綿棒
- 抗生物質軟膏
- 過酸化水素/酸化剤 (傷口の消毒、また何かを毒を飲んだ際などに吐き気を催させる時に使う)
- ゴムテープ
- 洗眼剤 (生理食塩水)
- 耳掃除の液体
- 電子体温計
- 水溶性のK-Yジェリー(動物の体温を計る時に使えます。ワセリンでも代用できる様です。)
- 獣医さんから処方されている薬
By カリフォルニア州サンフランシスコのアニマル・ケア・コントロール
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クリス・クロフォード(Kris Crawford)
米国カリフォルニア州出身
災害隊員/元捜索&救助犬 (SAR) ハンドラー
URL: www.forpitssake.org, www.knockoutdogfighting.org/
フェースブック:www.facebook.com/ForPitsSake
プロフィール:災害隊員であり、元捜索&救助犬 (SAR) ハンドラー。引退前はアメリカでもっとも活動的に捜索活動を行ったハンドラーの一人。クリスと彼女の犬は合計200個もの捜索作業に参加。その中には、アメリカでは良く知られるレイシー・ピータソンさんの捜索活動や、スペースシャトル、コロンビア号爆発事故などのケースも含まれる。また、クリスは動物のレスキュー活動に関しても広い経験を持ち、2005年には、結果的に全米で一番大きな動物虐待&過剰多頭飼育(ホーディング)のケースとなった事件を先頭に立って調査し、その結果、行政による正式な捜査に繋がると言った功績を残した。